梅雨に入り、ジメジメとした日が続く6月。
これからの季節は、蚊やノミ・マダニが本格的に活発になる時期でもあります。
「うちの子は完全室内飼育だから、ノミ・マダニやフィラリアの予防は必要ないかな?」そう思われる方も少なくありません。
しかし、実はこれ、多くの飼い主さんが見落としがちなポイントなんです。家の中だけで暮らす猫にも、ノミ・マダニやフィラリアのリスクはゼロではありません。
実は、フィラリアに感染した猫の約4割(3~4頭に1頭)が「完全室内飼育」だったというデータもあり、獣医療では室内飼いでも通年、あるいは定期的な予防が強く推奨されています。
家の中でも油断できない!3つの侵入ルート
「完全室内飼育だから大丈夫」と思われがちですが、ノミ・マダニやフィラリアを媒介する蚊は、さまざまな経路で家の中へ入り込むことがあります。
室内は、温度も暖かく虫が繁殖するには絶好の環境です。家の中でも、蚊や小さな虫がいることがありますよね?虫はどんな家でも入り込むものですので、完全室内飼育であっても、しっかりと感染症予防を行うことが大切な愛猫の命と健康を守ります。
① 人の服や靴にくっついて侵入(ノミ・マダニ)
外出先で付着した「ノミ」や「マダニ」が、飼い主さんの服や靴と一緒に家の中へ持ち込まれてしまうことがあります。
特に草むらの近くを歩いた後だけでなく、近所の公園を訪れた際など身近な場所でもノミやマダニが人間の衣服に付着することがあります。
また、犬と同居している場合は、犬の散歩ルートで犬や人間が連れ帰ってしまうケースも少なくありません。
ノミは13℃以上の環境があれば室内で爆発的に繁殖するため、冬場の暖房の効いた部屋は絶好の繁殖場になります。
また、マダニは「SFTS(重症熱性血球減少症候群)」という人間にも感染し、命に関わる重篤な感染症を媒介するため、愛猫だけでなくご家族の安全を守るためにも水際での防御が必要です。
② 玄関やエレベーターから侵入(蚊=フィラリア)
自宅内で蚊に刺されること、よくありますよね?
フィラリアを媒介する「蚊」は、窓から入るだけでなく、人の出入りに合わせて玄関から入り込むことがあります。
また、マンションでは「蚊」がエレベーターに乗って高層階までやってくることもあるため、「上の階だから安心」とは言い切れません。
犬のフィラリアは「心臓の病気」として有名ですが、猫のフィラリアは主に「肺の病気(HARD:猫呼吸器下部疾患)」を引き起こします。
猫は体格が小さいため、たった1〜2匹の虫体が寄生しただけでも、突然死や激しい喘息のような呼吸困難を起こすリスクがあります。
獣医療において猫のフィラリアは「かかってから治す病気」ではなく、「100%予防すべき病気」とされています。
③ 網戸やベランダから侵入(蚊・ノミ・マダニ)
網戸越しに外を眺めるのが大好きな猫は多いですよね。
網戸の小さな隙間をすり抜けたり、ベランダを経由したりして、蚊やノミ・マダニなどが室内へ侵入してしまうことがあります。
網戸の目(約1mm〜1.5mm)は、蚊の侵入を防げても、ノミの幼虫やマダニの若虫(数ミリ以下)にとっては通り抜けられる隙間です。
また、ベランダに飛来する野鳥(スズメやハトなど)や、夜間に近くを通る野良猫がノミの卵や成虫を落としていくケースもあります。
猫にとって「外を見る時間」は大切なストレス発散ですが、実は網戸一枚を挟んだすぐ向こう側には、感染症のリスクが潜んでいるのです。
万が一、感染してしまうと…?
フィラリア症
フィラリアは「犬の病気」と思われがちですが、猫にも感染します。猫のフィラリア症は肺に大きなダメージを与えるため、「猫の喘息」と間違われることもあります。
症状としては、咳、呼吸が苦しそうになる、嘔吐などがみられます。
また、症状がほとんどないまま突然ショック状態に陥り、命を落としてしまうこともある怖い病気です。
ノミ・マダニ
室内は一年を通して暖かいため、ノミにとって繁殖しやすい環境です。
わずか数匹のノミが持ち込まれただけでも家の中で急速に増え、強いかゆみや皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎の原因になることがあります。
また、マダニは吸血による貧血だけでなく、動物や人に感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの恐ろしい病気を媒介することが知られています。
人間や犬の致死率も非常に高く、大切な命を守るためにも、予防がとにかく大切です。
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「うちの子は外に出ないから」という理由で予防をしないのは、実はとてもハイリスクです。猫は不調を隠すのが非常に得意な動物であるため、異変に気づいたときには手遅れになってしまうこともあります。
大切な家族である猫ちゃんを、おうちの中でしっかり守ってあげましょう!

