こんにちは。三鷹・武蔵境・小金井・調布エリアを中心に診察を行う、三鷹アニウェル動物病院です。少しずつ暖かい日も増えており、春が近づいてまいりました。春は予防を開始するシーズンです。今回は、愛犬・愛猫のワクチン予防(混合ワクチン接種)に関するお話です。最近では、愛犬・愛猫の体調や生活スタイルに合わせて、ワクチンの「打ち方」をオーダーメイドで考える飼い主さんが増えています。その一つの判断基準となるのが、今回ご紹介する「ワクチン抗体価検査」です。ワクチン抗体価検査を知ろうワクチン抗体価検査とは、「今、この子にワクチンが本当に必要かどうか」を調べる検査です。つまり、体の中にどれくらい「病気から守る力(抗体)」が残っているかを血液から調べることが可能です。ワクチン抗体価検査を検討される飼い主さんに、正しく理解しておいていただきたい大切なポイントがあります。それは、抗体価検査ですべてのワクチンの免疫の状態を確認できるわけではないということです。混合ワクチンに含まれるワクチンの種類についてワクチンには、次の2つの種類があります。①コアワクチンすべての犬や猫に基本的に接種が推奨されるワクチンです。犬: 犬ジステンパー、犬アデノウイルス感染症、犬パルボウイルス感染症猫: 猫汎白血球減少症(猫パルボ)など②ノンコアワクチンすべての子に必ず必要なワクチンではなく、生活環境や感染リスクに応じて接種を検討するワクチンです。犬:レプトスピラ症猫:猫白血病ウイルスなどこのうち、抗体価検査によって免疫の状態を確認できるのが、主に①コアワクチンです。一方、②ノンコアワクチンは、抗体価検査では免疫の状態を十分に評価できない場合や、免疫の持続時間が比較的短いことなどから、感染リスクに応じて定期的なワクチン接種が勧められています。ワクチン抗体価検査の結果の解釈とは?一般にワクチン接種により抗体価は上昇し、時間経過とともに低下します。ワクチン抗体価検査では現時点での抗体価を調べることができ、検査結果は3段階で評価されます。グラフの縦軸(抗体価)は、わんちゃん・ねこちゃんの体の中にどれくらい「病気から守る力(抗体)」が備わっているかを示しています。高抗体価(しっかり守られている状態) ウイルスが体に侵入してきても、すぐに撃退できる強力なバリアがある状態です。感染のリスクが極めて低く、安心してお散歩やドッグランを楽しめます。➡「現時点では、ワクチン接種は必要ありません。」中等度抗体価(守る力は維持されている状態) 病気を防ぐための免疫はまだ残っています。ただし、時間の経過とともに少しずつ低下していく段階でもあるため、「そろそろ次回の抗体価検査やワクチン接種の計画を立てる時期」という目安になります。➡「今回はワクチン接種は必要ありません。次回は抗体価検査の結果次第では、ワクチン接種が必要になるかもしれせん。」低抗体価(守る力が弱まっている状態) ウイルスに対する「武器」が足りず、感染や発症を防げないリスクがある状態です。このレベルまで下がっている場合は、すみやかに追加接種を行い、免疫を「高抗体価」まで引き上げてあげる必要があります。➡「ワクチン接種を行いましょう!」知っておきたい「免疫の土台づくり」の大切さ抗体価検査を活用して柔軟なワクチンスケジュールを立てるために、知っておいていただきたい大切なことがあります。それは、1歳のお誕生日頃に行う「ブースター接種(追加接種)」の重要性です。子犬・子猫の頃の初回ワクチンシリーズでも一時的な免疫はつきますが、それを「長く記憶される免疫(記憶免疫)」として体に定着させるには、1歳頃の追加接種が大きなカギとなります。『土台がしっかりしてこそ、その先がある』この「土台」が1歳できちんと完成することで、その後は抗体価検査で免疫の状態を確認し、必要なタイミングでワクチン接種を行います。そうすることで、その子にあった無理のない予防が可能になります。参考コラム当院では、犬や猫の感染症の予防(狂犬病ワクチン予防接種、混合ワクチン予防接種、フィラリア症予防薬等)についてのコラムも提供しております。ご参考にご覧くださいませ。【知識】犬の混合ワクチン【犬の混合ワクチン】どのワクチンが必要?愛犬の健康を守るための基礎知識猫の混合ワクチン接種について猫のワクチン接種のタイミングについて【猫の混合ワクチン】室内飼いでも必要?猫のワクチン選びについてどんな子たちが抗体価検査を選んでいるの?抗体価検査は、すべての子に必要な検査ではありませんが、体調や年齢、これまでの経過、生活環境などを考慮したうえで検討します。特に、次のような子たちで選ばれています。なるべく体への負担を減らしたい高齢・持病がある子シニア期に入った子や、持病があって体力が心配な子の場合、ワクチンの副反応(発熱やアレルギーなど)のリスクを最小限に抑えたいものです。検査をして十分な免疫があることが分かれば、その年の接種をお休みし、体への負担を避けることができます。過去に副反応(アレルギー)が出たことがある子以前ワクチンを打った後に、顔が腫れたり、ぐったりしたりした経験がある子です。「感染症からは守りたいけれど、また副反応が出るのが怖い」という場合、抗体価検査は非常に有効な判断材料になります。過剰な接種を避けたい健康志向の飼い主さん「1歳での土台づくり」がしっかり完了している健康な成犬・成猫も対象です。「なんとなく毎年打つ」のではなく、今の体の状態を正しく知り、「免疫が下がってきたタイミングでだけ打つ」という、その子に合わせたオーダーメイドのスケジュールを希望される方に選ばれています。ドッグランやペットホテルを利用する予定がある子施設によっては「ワクチン接種証明書」の代わりに、「抗体価検査の陽性証明書」を提出することで利用が認められる場合があります。「ワクチンは打ちたくないけれど、お出かけは楽しみたい」という子にとっては、検査がその証明になります。※施設によってルールが異なるため、事前の確認が必要です。飼い主さんと一緒に、これからの計画を考えていきますワクチンは「ただ打つもの」から、今の免疫状態を確認しながら「選択するもの」へ変化してきています。そうとはいえ、結局うちの子はどうしたらいいのか迷うこともありますよね?「毎年打つのが安心」という方もいれば、「検査をしてから決めたい」という方もいらっしゃいます。ご家庭ごとの生活スタイルやリスクを伺いながら、「ワクチンを打つ」か「抗体価を測る」か、あるいは「両方を組み合わせる」か、その子にとってベストな年間計画を一緒に立てていきましょう。まずは一度、診察室でお話を聞かせてくださいね。三鷹アニウェル動物病院について三鷹アニウェル動物病院は、三鷹市井口を拠点に日々の診療を行っております。三鷹市・武蔵野市・小金井市・西東京市・調布市など、幅広い地域の方々にお越しいただいております。「なんとなく元気がない」「いくつか気になる症状があるけれど、どこに相談したらいいかわからない」そんなときこそ、見逃されがちな小さなサインをていねいにくみ取りながら、その子にとって最もふさわしい方法を、一緒に考えていきます。犬・猫・うさぎ・ハムスター・ハリネズミなど、幅広く診療を行っております。休診日を設けておらず、どの曜日でも診療をお受けいただけますので、ご安心いただけたらと思います。アクセスについてJR中央線「武蔵境駅」、西武多摩川線「新小金井駅」が最寄り駅となります。お車でお越しの方動物病院の前に、2台の専用駐車場(無料)あり満車の場合は、近隣のコインパーキングをご利用ください(1時間分の駐車料金を弊社にて負担いたします)【提携パーキング】・三井のリパークブックオフ武蔵境連雀通り店・SANパーク三鷹井口1すぐそばにバス停もございますので、各駅からのバスアクセスも可能です。詳細は、HPよりご確認ください。交通アクセスについて