三鷹市、武蔵野市、調布でもとにかく暑い日々が続いておりますね…!梅雨が明け、夏がより本格化しておりますので、動物たちの命を守るための暑さ対策を解説していきます。暑い季節は、人間だけでなく犬や猫にとっても熱中症のリスクが高まります。汗をかきにくい犬や猫、うさぎ等の動物さん達は体温調節が苦手なため、ちょっとした油断が命に関わることも。大切な愛犬・愛猫たちを熱中症から守るために、以下の対策と、もしもの時の応急処置を知っておきましょう。◆熱中症を防ぐための対策1.室内環境の整備温度・湿度管理エアコンや除湿器で室温は25℃前後、湿度は50%程度を目安に保ちましょう。風通し扇風機などで空気を循環させ、熱がこもらないようにすることが重要です。日差し対策カーテンで日差しを遮り、涼しい場所にいられるように工夫しましょう。室温は適温に保てていても、直射日光が当たることで熱中症を引き起こしてしまうリスクがあります。ひんやりグッズクールマットや保冷剤(タオルで巻いて)などを活用し、いつでも涼める場所を用意してあげてください。2.こまめな水分補給新鮮な水を常に飲める環境づくり複数の場所にいつでも飲める新鮮な水を置いてください。食事からの水分なかなか水分を取ってくれない子には、ウェットフードや、ドライフードをお湯でふやかすのも有効です。3.お散歩、外出時には特に要注意!時間帯に注意日中の暑い時間は避け、早朝や夜間の涼しい時間帯にお散歩、外出するようにしましょう。特に夕方は、気温が下がっていても、地面はまだまだ暑いままの状態であることも多々あるため要注意です。アスファルトに注意夏の日のアスファルトは、気温よりもはるかに高い状態になっています。真夏日には、アスファルトの表面温度が60℃を超えることも珍しくありません。熱いアスファルトは肉球の火傷の原因になりますので、手のひらで地面に触ってみて地面の温度をしっかりとチェックするようにしてください。人間よりも体高が低い犬や猫、動物たちにとっては、アスファルトからの熱を近距離で受けてしまいます。車内放置は厳禁わずかな時間であっても、炎天下での自動車内は高温になります。食事の間やスーパー等での短時間であっても車中の温度はぐんぐんあがります。エンジンを停止させてわずか30分後には、車内温度は約45℃になります。フロントガラスの全面をサンシェードと呼ばれる用品で覆った場合でも、直射日光を遮る効果は高いものの温度抑制効果はあまり望めない短時間であっても、絶対にペットを車内に残さないでください。(参考)JAF「晴天下(炎天下)のクルマの室温はどのくらい温度が高くなりますか?」室内以上にこまめな水分補給を!できるだけ冷やした水分を用意して、お散歩や外出するようにしてください。動物たちが水分を欲しがった素振りがなかったとしても、普段以上に犬や猫に水を飲むように飼い主さんが促してください。冷却グッズの用意扇風機、クールウェアや冷却スカーフ等、その子にあった冷却グッズを用意してあげてください。◆もしも、熱中症になってしまった場合の応急処置についてどれだけ気を付けていても、愛犬・愛猫たちが熱中症になってしまうことはあります。熱中症のサインが一つでも見られたら、すぐに動物病院に連絡し、指示を仰ぎながら応急処置を行いましょう。【熱中症のサイン】ハアハアと激しく呼吸をする(激しいパンティング)ぐったりとしている、体がだるそう、寝込んでいるふらついている、痙攣している嘔吐しているよだれが普段よりも多い体温が高い歯茎や舌が赤い、紫色になっている尿の色が茶色っぽい、赤っぽい(茶褐色~赤色)お腹の皮膚に点状出血が見られる(赤い点々がみられる)【応急処置の手順】熱中症のサインが見られたら、以下のような応急処置を行い、すぐに動物病院へ連絡してください。獣医師の指示を仰ぎながら、早期治療を行うことが大切な愛犬・愛猫を救うことにつながります。涼しい部屋へ移動させるエアコンがよく効いた室内など、涼しい場所へすぐに移動させてください犬・猫・動物たちの身体を冷やす・常温の水をかける:全身に常温の水をかけ、気化熱(蒸発することで熱吸収がされる)で体温をさげてください・濡れタオル&保冷剤で冷やす:濡らしたタオルで包んだ保冷剤を首、脇の下、太ももの付け根など、太い血管が通る場所に当てて冷やします。・風を送る:扇風機などで風を送り、冷却効果を高めます※冷やしすぎには注意が必要です。体温がいつも通り(38℃台目安)まで下がったら、それ以上冷やすのは控えましょう。水分補給させる意識がはっきりしている場合は、少量ずつ水を飲ませます。※意識がない場合は、与えないようにしてください。※意識がある場合も、無理には与えないでください。すぐに動物病院へ応急処置を行いながら、出来るだけ早く動物病院にむかいましょう。症状が落ち着いたとしても、必ず診察を受けてください。◆当院での熱中症への処置について熱中症は、早期発見・早期対処が何よりも大切です。日頃から、愛犬・愛猫の様子をよく観察し、少しでも異変・違和感を感じたら、ためらわずに当院へご連絡ください。熱中症は命に直結しますので、繰り返しになりますが「症状が落ち着いたとしても、ためらわずに動物病院を受診する」ようにお願いします。当院では、予約優先制ではありますが、熱中症のように命に直結する症状は優先的に対応しております。