こんにちは、三鷹・武蔵境・新小金井エリアで診察を行う三鷹アニウェル動物病院です。当院では、三鷹市や武蔵野市、小金井市、調布市、西東京市など幅広いエリアの猫ちゃんにお越しいただいております。なかでもワクチン接種(予防接種)に関しては特に多くご相談いただきます。猫が感染するウイルスは人の衣服や靴などを介して持ち込まれることがあるため、完全室内飼育の猫ちゃんでも予防接種はとても大切です。以前のコラムでは、混合ワクチン接種の中身や予防できる感染症、接種のタイミングについて解説いたしました。(ご参考)・猫のワクチン接種について・猫のワクチン接種のタイミングについて本コラムでは、愛する猫ちゃんを感染症から守るために、大切な混合ワクチン接種後の注意点についてのおはなしです。猫の混合ワクチン接種について猫の混合ワクチンには、全ての猫に感染症予防に推奨される『コアワクチン(3種)』と呼ばれるものと、生活環境や感染のリスクによって接種を検討するべき『ノンコアワクチン』とがあります。◎コアワクチンについてすべての猫の接種が推奨されるコアワクチンである『3種混合ワクチン』には、以下のような感染症を予防するための成分が含まれています。重篤な症状を引き起こす可能性があるウイルスから猫を守るために重要なワクチンになります。猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)猫カリシウイルス感染症(FCV)猫汎白血球減少症(FPV・猫パルボウイルス感染症)このうち、上2つ(猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス)は、くしゃみ・鼻水・結膜炎などを引き起こす、いわゆる『猫風邪』の原因となるウイルスです。また、猫パルボウイルスは、下痢や嘔吐、急激な白血球の減少を伴う、命に関わることもある重篤なウイルス感染症です。3種混合ワクチンで対策をするウイルスは感染力が非常に強く、室内飼いの猫であっても感染してしまうリスクがあるため、すべての猫に接種が推奨されています。人の衣服や靴などを介して持ち込まれることがあるため、完全室内飼育の猫ちゃんでも予防接種はとても大切です。◎ノンコアワクチンについて一方で、それぞれのご家庭や猫ちゃんの生活環境、感染のリスクによって接種を検討するのが、『ノンコアワクチン』です。代表的なものに、猫白血病ウイルス感染症(FeLV)があります。このウイルスは、主に猫同士の接触によって感染するため、以下のような猫ちゃんには予防接種が必要とされることがあります。外に出ることがある猫ちゃんFeLV陽性の猫と接触する機会がある場合(多頭飼育、譲渡会など)ただし、猫白血病ワクチンは、副反応や注射部位の腫瘍(肉腫)などのリスクがやや高いとされており、接種には慎重な判断が必要です。猫がワクチン接種後に注意すべきことワクチン接種部位にしこりができるごく稀ではありますが、猫ではワクチンなどの注射による刺激がきっかけとなって、「肉腫(にくしゅ)」と呼ばれる腫瘍ができることがあります。これは「注射部位関連肉腫(Vaccine-Associated Sarcoma)」とも呼ばれ、特に猫白血病ウイルス(FeLV)ワクチンとの関連が指摘されていますが、注射製剤全般も発生に関与する可能性があるとされています。ワクチンのあとに小さなしこりができることは珍しくありません。しかし、数千頭~数万頭に1頭程度と稀な症状ではありますが、特に注意深い観察が大切です。以下のどれかに当てはまる症状・変化がある場合は、必ずご相談ください。しこりができたときの目安:「3-2-1ルール」『3cm以上の大きなしこり』『2か月以上たっても消えない』『1か月以内に急に大きくなる』※上記は順番に発生するわけではありません。どれかに該当する場合は、必ず動物病院へご連絡ください。このようなしこりは、良性なのか悪性なのかどうかを確認する検査や処置が必要になることがあります。【当院での対応について】当院では、できる限り万が一のリスクを減らすために、猫へのワクチン接種は後肢の皮膚の切除が可能な位置を選んで行っております。また、ワクチンの種類や接種の必要性についても、生活環境や体質に応じてご相談しながら決めています。ご不安な点がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。ワクチンによるアレルギー反応混合ワクチン接種後に、猫ちゃんに以下のような症状が出た場合は、迷わずに動物病院へ連絡し、速やかに診療を受けるようにしてください。全く元気がないぐったりしている嘔吐が続く下痢が続く呼吸が苦しそう、息が上がっている顔が腫れる蕁麻疹が出ている推奨されるワクチン接種の時間万が一、アレルギー反応が出るなどの症状が起きた際に、すぐに動物病院へ連れていけるように出来るだけ午前中にワクチン接種することが推奨されます。当院でも午前中、遅くとも17時までのワクチン接種をお願いしております。アレルギー症状が夜間に症状が出た場合には、翌営業時間に動物病院へ連れていくのではなく、すぐに夜間病院で受診をするようにお願いします。三鷹アニウェル動物病院でのワクチン接種について当院では、それぞれ猫たちの体質や生活スタイルに合った予防プランを、一緒に考えてまいります。猫ちゃんを迎い入れた経緯や、暮らしの環境、他の猫や犬、その他動物との共同生活など、様々な視点からその子にあった予防方法を考えていけたらと思います。ワクチンは大切な命を守ってくれる重要な役割を担う一方、副反応などのリスクがあるのも事実です。上記の通り、例えば「猫白血病ワクチン」は、副反応や注射部位の腫瘍(肉腫)などのリスクがやや高いとされており、接種には慎重な判断が必要です。このため、当院では常時のご用意はしておらず、必要な場合は個別にご相談をお願いしております。分からないことやご不安な点があれば、どうぞお気軽におたずねください。