こんにちは。三鷹・武蔵境・小金井・調布エリアで診察を行う、三鷹アニウェル動物病院です。今日のコラムは、『皮膚疾患』に関しての解説です。犬や猫、うさぎ、ハムスター、ハリネズミ等、沢山の動物さんにご来院いただいておりますが、その中でも皮膚に関するトラブル・疾患に関するご相談をいただくケースは非常に多いです。なかなか手強い、皮膚の悩みを改善するために参考にしていただけたらと思います。はじめに皮膚のトラブル・疾患の原因は多岐にわたります。その原因にしっかりと合った治療方法、投薬を行わないと治癒しないですし、場合によっては悪化してしまう可能性もあります。そんな動物さん達の皮膚トラブル・疾患がなかなか治らないときに、考えるべきことを解説していきます。皮膚トラブル・疾患が治りにくい時に考えられること治療を行っていてもなかなか治らない場合には、その原因が他にある可能性があります。複数の検査を組み合わせて、原因を特定していくことが重要です。皮膚トラブル・疾患が治りにくい時に考えられる原因について挙げていきます。1.基礎疾患が隠れている場合ホルモンに関する病気(甲状腺・副腎など)、糖尿病、腎臓病などが考えられます。皮膚トラブル・疾患が改善しない場合は、全身の検査を通して複合的に考えていくことが重要になります。2.皮膚のバリアが弱っている場合アトピーや食物アレルギーがあると、皮膚のバリアが低下してしまい、感染を繰り返しやすくなっている可能性があります。3.お薬の効果が出にくい場合耐性菌や投薬期間不足で再発することがあります。治療方針やお薬の選定などを再検討しましょう。4.炎症やかゆみが強い場合炎症やかゆみが強く、舐めたり掻いてしまうことで症状が改善しないことはよくあります。最近だけでなく、炎症を抑える必要があります。追加でおすすめできる検査や治療前述のとおり、皮膚トラブル・疾患は原因が多岐に渡るかつ複合的に影響しています。なかなか症状が改善しない場合は、他の原因を疑い、検査の範囲を広げることをお勧めします。血液検査(全身の状態、内分泌系(甲状腺・副腎疾患・糖尿病)アレルギー検査や食事トライアル外用療法(薬用シャンプーや塗り薬)の強化必要に応じて皮膚の組織検査まとめ皮膚のトラブル・病気は「感染だけ」が原因ではないことがあります。検査を追加して本当の原因を探し、必要に応じて治療を組み合わせることで、症状の改善につながりやすくなります。三鷹アニウェル動物病院での診療について当院では、症状についてのヒアリングや適切な検査をもとにした原因の特定を大切にしております。そして、その子にあった治療方針を複合的に考えていきます。高齢の子であったり、他の疾患があるのか、どんな性格なのか。しっかりとご家族も納得した形で治療に進めるように話し合っていけたらと思います。セカンドオピニオンも受けておりますので、様々な視点での治療をご検討の方もぜひご相談ください。