こんにちは!三鷹・武蔵境・小金井・調布エリアで診察を行う、三鷹アニウェル動物病院です。今日のコラムは、『車酔い対策と対処法』についてです。愛犬や愛猫とのお出かけをしたいという方も多いのではないでしょうか?しかし、ドライブにつきものなのが車酔いです。人間と同じで、犬や猫も車酔いしてしまいます。車酔いの原因やその対処法をまとめてみました。はじめに犬や猫といった動物さん達も車酔いをします。ちなみに、猫は犬に比べて三半規管が発達しているため、車酔いをしにくい傾向にあります。「せっかくのお出かけなのに、車に乗るたびに愛犬・愛猫が辛そうにしている…」「ドライブに行きたいけど、車酔いが心配でなかなか踏み出せない」そんなお悩みをお持ちではありませんか?愛犬・愛猫とのドライブはかけがえのない思い出を作る大切な時間です。しかし、車酔いがその楽しみの妨げになっている飼い主さんも多いのではないでしょうか。今回は、愛犬・愛猫の車酔いの原因から酔ってしまった時のサイン、そして具体的な予防策をまとめました。車酔いの原因1.平衡感覚の乱れ犬や猫の耳の奥には、体のバランスを保つ働きをする三半規管と前庭があります。車が揺れたり、加速や減速を繰り返したりすると、これらが過剰に刺激され平衡感覚が乱れてしまいます。これにより自律神経が乱れ、吐き気やめまいなどの症状が現れます。特に、子犬や子猫は三半規管がまだ十分に発達していないためこの影響を受けやすく、車酔いをしやすい傾向があります。2.ストレスや不安初めてのドライブで車酔いをしたり、病院へ行くときだけ車に乗せられたりすると、「車に乗ると気分が悪くなる」「怖い場所に連れて行かれる」と学習してしまいます。一度このネガティブな経験をすると、車を見ただけで不安や恐怖を感じ、強いストレスから自律神経が乱れ、車に乗る前から吐き気やよだれなどの症状が出てしまうことがあります。3.食事のタイミング人間と同じように、犬も空腹や満腹の状態では車酔いをしやすくなります。食後すぐに車に乗ると、消化器官が活発に動いている状態で揺れや振動を受けるため、吐き気を感じやすくなります。特に食事を大量に摂った後は胃が重くなり、酔いを誘発するリスクが高まります。逆に、空腹すぎると胃液が胃壁を刺激しムカムカした状態になりやすいため、こちらも酔いの原因となります。4.車内のにおい犬は人間より嗅覚が優れているため、人間が気にならないようなにおいでも、犬にとっては強い刺激となります。特にガソリンやオイル、排気ガスのにおいは犬にとって不快な刺激になり、車に乗る前から気分が悪くなってしまうことがあります。また、人間にとっては良い香りに感じる芳香剤や消臭剤も、犬にとっては刺激が強すぎることがあります。たばこの煙やにおいも大きなストレスになるうえ、犬の健康を害する原因になるため、愛犬が同乗している時の喫煙は避け、しっかりと換気をするようにしましょう。酔ってしまった時のサイン愛犬が車酔いをしている時、以下のようなサインが見られることがあります。初期のサイン頻繁にあくびをする落ち着きがなくなる、そわそわする鼻や口周りをペロペロ舐める呼吸が速く荒くなる(ハァハァと浅い呼吸をする)重度のサインこれらのサインに気づいたら、無理をさせずに早めに対処してあげましょう。よだれが大量に出る体が震えるぐったりして動かなくなる嘔吐や下痢こんな時はすぐに病院へこれらの症状は命に関わる状態に進行する可能性があるため、決してただの車酔いだと軽視してはいけません。万が一、このような症状が見られた場合はすぐに運転を止め、かかりつけの動物病院に連絡をとり、指示を仰いでください。嘔吐や下痢が止まらない失禁や脱糞がある意識が朦朧としているけいれんや体の震えが止まらない舌の色がおかしい車酔いを防ぐための対策愛犬を車に乗せる予定がある場合は、下記のことに注意して準備をしましょう。食事のタイミングと内容車に乗る直前の食事は避けてください。出発の2~3時間前までに、いつもの量の半分から2/3程度の軽めの食事を済ませておくのが理想的です。また、ドライブ中は基本的におやつを与えないようにしましょう。車に少しずつ慣れさせる最初から長時間のドライブはせず、短時間のドライブから始めてみましょう。特に公園やドッグランなど、犬が楽しいと感じる場所に連れて行くことで、「車に乗ると良いことがある」というポジティブな経験を積み重ねることができます。これを繰り返すことで車に対する苦手意識をなくしていきましょう。クレートやドライブボックスを活用するクレートやドライブボックスはただ単に安全を確保するだけでなく、体が固定され車の揺れや振動の影響を受けにくくなるため、車酔い対策としても効果的です。また、普段から家でクレートトレーニングを行っておくことで、クレートの中を「自分の安心できる場所」と認識させ、車内でもリラックスできるようになります。安全運転を心がける人間にとっても急な加速や減速は酔いの原因となりますが、犬はさらに敏感です。 急発進や急ブレーキ、急ハンドルは避け、カーブでの減速等穏やかな運転を心がけましょう。車内環境を整えるこまめに窓を開けて新鮮な空気に入れ替えましょう。強いにおいのする芳香剤は避け、過去に嘔吐した場合は臭いが残らないようにしっかりと掃除しておくことも大切です。また、車内の温度が暑すぎたり寒すぎたりしないように、エアコンで快適な温度を保ちましょう。酔ってしまったらどうしたらいい?万が一、酔ってしまった場合は以下の対処法を試してください。安全な場所に停車する無理に運転を続けず、まずは安全な場所に車を停めます。換気する窓を開けて新鮮な空気を入れ、車内にこもった空気やニオイを入れ替えることで、気分がすっきりしやすくなります。窓を開ける際は犬が飛び出さないように十分注意してください。休憩する可能であれば車から降りて、外の空気を吸わせてあげましょう。リードを付けて少し歩かせたり、抱っこして景色が変わるのを見せてあげたりするのも気分転換になり効果的です。優しく声をかける飼い主さんの焦りは犬に伝わってしまいます。落ち着いて優しく声をかけ安心させてあげましょう。安心なドライブのために車酔いの予防や酔ってしまった時のために、以下のようなものを車に常備しておくことが大切です。お気に入りのブランケットやタオル家で使っている愛着のあるものを車内に置いてあげることで、愛犬が安心感を覚えやすくなります。また、自分のニオイがするものが近くにあると、落ち着きやすくなります。飲み水と携帯用のお皿いつでも水分補給ができるように準備しておきましょう。ビニール袋(複数枚)嘔吐物や汚れたものを入れるために、必ず複数枚用意しておきましょう。消臭スプレー犬の嘔吐物や排泄物のニオイは、車酔いを悪化させる原因になります。においが残らないように、無香料の動物用消臭スプレーを常備しておきましょう。予備のペットシーツ吐いたり粗相をしてしまった場合にすぐに新しいものと交換できるように、予備のペットシーツを複数枚用意しておきましょう。さいごに今回は犬の車酔いについてお話ししました。愛犬の車酔いは、ちょっとした工夫で改善できることがほとんどです。もし、色々な方法を試してもなかなかうまくいかない場合は、ご家族だけで悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。その子に合った方法を一緒に探して行きましょう。愛犬とのドライブが、これからもずっと楽しい思い出でいっぱいになりますように。三鷹アニウェル動物病院での処置について三鷹市や武蔵野市、調布市、小金井市、西東京市を中心に多くの患者様よりご相談をいただいております。犬や猫、うさぎ、ハリネズミ、ハムスター等の幅広い動物さん達を診療しておりますので、何かご不安なことがあれば遠慮なくご連絡くださいませ。大切な家族の小さなサインに早期に気づくことが何よりも重要です。今回のコラムのテーマのような「車酔い」などの一過性の症状であれば、健康な成犬・成猫であれば問題がないケースが多数です。しかし、まだ発育途中の子犬・子猫、疾患のある子、シニアな子などは、時に注意が必要です。何気ない症状の中に、大きな疾患が隠れているケースもありますので、ぜひ注意深く動物さん達の様子を見てあげてください。