こんにちは。
三鷹・武蔵境・小金井・調布・西東京エリアを中心に診察を行う、三鷹アニウェル動物病院です。
今回のテーマは、子犬や子猫が成長と共に本来は抜けるはずの乳歯が抜けない『乳歯遺残』についてです。
子犬や子猫の時期の健康管理において、ワクチンなどと同じくらい目を配ってあげたいのが「お口の健康」です。 乳歯から永久歯への生え変わり時期は、愛犬・愛猫の一生の歯の健康を左右するとても大切なタイミングでもあります。
主に犬に多く見られる現象ですが、猫もまれにうまく歯が生え変わらないことがあります。 今回は、うまく生え変わらないことで起こるトラブル「乳歯遺残(にゅうしいざん)」のリスクと解決法についてお話しします。
正常な生え変わりと「乳歯遺残」
犬や猫の歯も人間と同じように、生まれてからしばらくすると「乳歯(子どもの歯)」が生え、その後「永久歯(大人の歯)」に生え変わっていきます。
通常、子犬の乳歯(28本)や子猫の乳歯(26本)は生後4ヶ月〜6ヶ月ごろになると、その下(あるいは内側)から大人の歯である「永久歯」がグングンと成長してきます。
永久歯が正しい位置から生えてくると、その刺激によって乳歯の根っこ(歯根)が少しずつ溶かされ、乳歯がぐらついて自然に抜け落ちる仕組みになっています。
しかし、永久歯が少しズレた場所から生えてくると、乳歯が刺激されずいつまでも居座ってしまうことがあります。このように、大人の歯が生えてきても子どもの歯が居座ってしまう状態を「乳歯遺残(にゅうしいざん)」といいます。
💡生後半年を過ぎても、同じ場所に「細くて鋭い歯(乳歯)」と「太くてがっしりした歯(永久歯)」が並んで生えていたら、それは乳歯遺残のサインです。
特にチワワ、トイ・プードル、ポメラニアン、ヨークシャー・テリアなどの小型犬は、顎の骨のスペースが狭いため、このトラブルが非常に多く見られます。


なぜ「2本並んでいる」とダメなの?
乳歯が生えてしまっている状態を放置するのはなぜダメなのでしょうか。乳歯遺残による大きなリスクを3つご紹介します。
歯肉炎や歯周病の原因に
歯が重なっている部分は隙間が非常に狭くなっており、食べかすや被毛などが非常に溜まりやすく、歯ブラシの毛先が届かないためあっという間に歯垢から歯石へと変化します。 1〜2歳という若さで歯肉炎や重度の歯周病になることも珍しくありません。不正咬合(ふせいこうごう)
乳歯が邪魔で永久歯が変な方向に生えてしまい、噛み合わせが悪くなります。これにより歯並び(噛み合わせ)がガタガタになり、口が完全に閉まらなくなったり、物をうまく噛めなくなったりしてしまいます。痛みや傷
変な方向に向かって生えてしまった永久歯が、口を閉じるたびに上顎の歯茎や唇の裏側、粘膜に刺さって痛みが出る場合があります。口の 痛みがひどくなると、食事を取れなくなってしまう可能性もあります。
治療のタイミングと「抜歯」の選択肢
永久歯が生え始めてから2週間経っても同じ場所の乳歯が残っている場合、乳歯が自然に抜ける可能性はかなり低くなります。そのため、お口の健康を守るために病院で全身麻酔下での抜歯が必要になります。
しかし、ここで飼い主さんが大きなハードルに感じられるのが「全身麻酔への不安」ではないでしょうか。
「歯の治療のためだけに麻酔をかけるのは抵抗がある…」と感じられるのはごく自然なことです。
人間のように「少し痛くても動かないでね」と我慢してもらうことができない動物の歯科治療では、鋭い器具でのお口の怪我を防ぎ、恐怖や痛みを与えずに安全で確実な処置を行うために全身麻酔がどうしても欠かせません。
そこで当院では、動物の心と体への負担を最小限に抑えるために、「避妊・去勢手術」との同時処置をおすすめしています。
一度の麻酔で負担を最小限に
生後半年〜7ヶ月ごろに行うことが多い避妊・去勢手術の麻酔中に、残っている乳歯も一緒に抜歯します。麻酔をかける回数が1回で済むため、動物の体へのリスクやストレス、そして費用面での負担も大きく軽減できます。
将来の健康を守る「予防」になる
不妊手術のついでにお口の環境を正しく整えておくことで、将来の重い歯周病リスクを劇的に減らすことができます。その結果、シニア期になってから歯石取りのために何度も麻酔をかける必要がなくなり、生涯の負担を未然に防ぐことに繋がります。
お家でできる「お口チェック」を
愛犬・愛猫の健康な歯を守る第一歩は、お家での観察です。
まずは今日から、お膝の上でリラックスしているときやおもちゃで楽しく遊んでいる最中などに、優しく唇をめくってお口の中を覗いてみてください。
特に「犬歯」は最も乳歯が残りやすい場所ですので、右上、左上、右下、左下の4箇所を重点的にチェックしてみましょう。
もし「これって2本あるのかな?」「大人の歯が変な方向から生えているかも…」など、少しでも気になる部分があればいつでもお気軽にご相談ください。
大切な永久歯が正しい位置で一生元気に働けるよう、早めのチェックを心がけてあげましょう。
三鷹アニウェル動物病院について
三鷹アニウェル動物病院は、三鷹市井口を拠点に日々の診療を行っております。
三鷹市・武蔵野市・小金井市・西東京市・調布市など、幅広い地域の方々にお越しいただいております。
「なんとなく元気がない」「いくつか気になる症状があるけれど、どこに相談したらいいかわからない」そんなときこそ、見逃されがちな小さなサインをていねいにくみ取りながら、その子にとって最もふさわしい方法を、一緒に考えていきます。
当院では、犬・猫・うさぎ・ハムスター・ハリネズミなど、幅広く診療を行っております。
総合診療を提供しており、内科や皮膚科、整形、眼科、腫瘍、歯・口腔、耳鼻科、泌尿器、呼吸器・循環器、消化器など幅広く対応しております。
予防接種やフィラリア症予防、避妊・去勢手術などもお任せください。
診療だけでなく、犬や猫、うさぎ等と暮らす上での行動や接し方などについても、多くご相談いただいております。
休診日を設けておらず、日曜・祝日も19時まで診療を行っております。どの曜日でも診療をお受けいただけますので、ご安心いただけたらと思います。
アクセスについて
電車でお越しの方
JR中央線「武蔵境駅」、西武多摩川線「新小金井駅」が最寄り駅となります。
お車でお越しの方
動物病院の前に、専用駐車場(無料)あり
満車の場合は、近隣のコインパーキングをご利用ください(1時間分の駐車料金を弊社にて負担いたします)
【提携パーキング】
すぐそばにバス停もございますので、各駅からのバスアクセスも可能です。
詳細は、HPよりご確認ください。

