こんにちは。三鷹・武蔵境・小金井・調布・西東京エリアを中心に診察を行う、三鷹アニウェル動物病院です。今回のテーマは『エリザベスカラー』についてです。犬や猫の治療では、エリザベスカラーはよく使われます。動物には「傷口を舐めて治そうとする」本能がありますが、現代の獣医学では、かえって治りを遅くし、悪化させるデメリットの方が大きいと考えられています。装着して固まっている姿を見ると、「かわいそう」と外してあげたくなりますが、エリザベスカラーは大切な家族を二次被害から守るために欠かせないものです。もし傷が開いてしまうと、細菌感染や再縫合・再手術という、より大きな苦痛を強いることになります。 今回は、エリザベスカラーが必要な理由と、少しでも快適に過ごすためのコツをお話しします。エリザベスカラーとは?動物が傷口を舐めたり、患部をひっかいたりするのを防ぐための保護具です。ちなみにこの名前は、16世紀のイギリス女王エリザベス1世が愛用していた、首周りの大きな装飾襟に形が似ていることに由来しています。エリザベスカラーの選び方エリザベスカラーが適切でないと、傷口をガードできなかったり、逆に歩行の邪魔になったりします。サイズの目安カラーの縁から「鼻先が出ない」長さが基本です。首周りは、指が2~3本程度入る位のゆとりを持たせましょう。「広がり方」の重要性「深いカップ型」はガード力が高いですが視界が狭くなります。「浅い円盤型」は視界が良い反面、体の柔らかい子だと傷口に口が届いてしまうことがあります。首が長くカラーが下がってしまい、患部に口が届いてしまう場合は、首の付け根にタオルなどを巻いてからカラーを装着すると、口が届いてしまう のを防げます。素材による違いプラスチック(ハード)タイプガード力が高く、汚れを拭き取れて衛生的。透明なら視界も確保できますが、音や衝撃が伝わりやすい面があります。カラーの縁が手術部位に当たって傷口を刺激してしまう恐れがあるため、サイズや角度の調整が必要です。 布・クッション(ソフト)タイプソフトカラーは、「傷口への執着がそれほど強くない子」や、「体力が低下しているシニア期の子」におすすめです。枕のように使えるため、睡眠の質を下げずに療養できるのが最大の魅力です。ただし、素材がしなる分、「本気で舐めようとする子」はカラーを折り曲げて傷に届いてしまうことがあります。まずは飼い主さんが見守れる環境で試してみて、ガード力が十分か確認してあげましょう。疾患や部位による使い分け目の疾患・顔周りの手術足で直接目をこすってしまうのを防ぐため、しっかりした硬さのプラスチック製が必須です。ソフトタイプだと、足の力に負けて目を傷つけてしまう恐れがあります。お腹や背中の手術部位手術部位を直接舐めるのを防ぎます。基本はプラスチック製ですが、傷の場所やペットの性格によっては、動きやすいソフトタイプが選べる場合もあります。皮膚疾患(手足など)執拗に舐め壊すのを防ぎます。手足の先などは口が届きやすいため、少し長め(深め)のエリザベスカラーを選ぶなどの調整が必要です。エリザベスカラー装着時の食事の工夫カラーの縁が床に当たって食べにくい場合は、食器に「高さ」を出してあげるのが一番の解決策です。ちょうどいい高さの台がない場合は、ボウルや空き容器を裏返し、その上に普段の食器を置いてみてください。食べている最中に動かないよう、ガムテープなどで食器を固定してあげて下さい。また、鼻の短い犬種やカラーが深く顔周りに余裕がない子の場合は、平らなお皿にフードを広げてあげると、カラーの縁に邪魔されず食べやすくなります。術後服という選択肢エリザベスカラーがどうしても苦手な子には、傷口を直接覆う「術後服(エリザベスウエア)」を活用するという選択肢もあります。メリット視界を遮らず、普段通りに近い生活が送れます。デメリット服の上からでもしつこく噛んだり舐めたりして、布を貫通して傷を傷めてしまう子もいます。その場合は、結局エリザベスカラーに変更、あるいは併用して、物理的に口を届かなくさせなければなりません。「かわいそう」と感じても、外さない選択をエリザベスカラーを装着している姿はどうしても不自由に見えますが、それはワンちゃんやネコちゃんが「一生懸命治そうと頑張っている勲章」でもあります。犬や猫が傷口や炎症を舐めたり掻いたりしてしまうことで傷が開いてしまうと、細菌感染や再縫合・再手術という、より大きな苦痛を強いることになります。カラーを外すことよりも、治療が長引くことの方が、結果として一番「かわいそう」な事態を招いてしまうのです。「よく似合ってるね!」「偉いね!」と明るく声をかけ、治療期間を前向きに乗り越えていきましょう。もし「どうしてもパニックになる」「一歩も動けない」という場合は、無理をせず当院スタッフまでご相談ください。三鷹アニウェル動物病院について三鷹アニウェル動物病院は、三鷹市井口を拠点に日々の診療を行っております。三鷹市・武蔵野市・小金井市・西東京市・調布市など、幅広い地域の方々にお越しいただいております。「なんとなく元気がない」「いくつか気になる症状があるけれど、どこに相談したらいいかわからない」そんなときこそ、見逃されがちな小さなサインをていねいにくみ取りながら、その子にとって最もふさわしい方法を、一緒に考えていきます。犬・猫・うさぎ・ハムスター・ハリネズミなど、幅広く診療を行っております。総合診療を提供しており、内科や皮膚科、整形、眼科、腫瘍、歯・口腔、耳鼻科、泌尿器、呼吸器・循環器、消化器など幅広く対応しております。予防接種やフィラリア症予防、避妊・去勢手術などもお任せください。診療だけでなく、犬や猫、うさぎ等と暮らす上での行動や接し方などについても、多くご相談いただいております。休診日を設けておらず、どの曜日でも診療をお受けいただけますので、ご安心いただけたらと思います。アクセスについて電車でお越しの方JR中央線「武蔵境駅」、西武多摩川線「新小金井駅」が最寄り駅となります。お車でお越しの方動物病院の前に、専用駐車場(無料)あり満車の場合は、近隣のコインパーキングをご利用ください(1時間分の駐車料金を弊社にて負担いたします)【提携パーキング】・三井のリパークブックオフ武蔵境連雀通り店・SANパーク三鷹井口1すぐそばにバス停もございますので、各駅からのバスアクセスも可能です。詳細は、HPよりご確認ください。交通アクセスについて