こんにちは。
三鷹・武蔵境・小金井・調布・西東京エリアを中心に診察を行う、三鷹アニウェル動物病院です。
今回のテーマは、『犬や猫が食べていけない秋の植物』がテーマです。
はじめに
まだまだ暑い日が続きますが、これから秋に向かい暑さも和らぎお散歩にも気持ちの良い季節になっていきます。
実りの秋、たくさんの植物も色づいてきて、こんなところに実がなっている、こんな花が咲いています。いつものお散歩コースも、春、夏とまた違う景色を楽しませてくれるのではないでしょうか。
でもちょっと待ってください!身の回りの植物には、犬や猫が食べてはいけない植物が意外とたくさんあるんです!
今回は秋によく見かける、でも犬や猫が食べると中毒を起こす植物をご紹介します。
犬や猫にとって危険な植物について
人間にとって身近な植物も、実は犬や猫にとっては有毒な植物であることも珍しくありません。誤って食べてしまうと中毒を起こし、最悪の場合は死にいたることもあります。
ヒガンバナ
花、葉、茎、根すべてにリコリンというアルカロイド系の毒素が含まれており、口にすると嘔吐や下痢、重症化すると痙攣や麻痺を引き起こし、心不全に至る恐れもあります。
特に鱗茎(球根)部分の毒性が強いです。

イチョウ
イチョウには種子(ギンナン)の部分にギンコトキシンという毒素を含んでおり、摂取してしまうと嘔吐、下痢、震え、痙攣を引き起こします。
人では食用にするものでも、ワンちゃん、ネコちゃんには中毒を起こすことがありますので注意が必要です。

キョウチクトウ
キョウチクトウは非常に強い毒性のオレアンドリンという心臓に作用する毒素を持っており、誤って摂取してしまうと嘔吐、下痢、めまい、不整脈などの重篤な中毒症状を引き起こし命に関わる危険性があります。
植物全体に毒素が含まれており、燃やした煙を吸い込んだり、枝を箸や串代わりに使用して中毒を起こした事例もあるそうです。

イヌサフラン
イヌサフランも非常に強い毒性を持っています。
コルヒチンという成分で、少量摂取しただけでも激しい嘔吐・下痢、進行すると呼吸困難や多臓器不全を引き起こします。コルヒチンは植物の全ての部分に含まれており、特に種子や球根部分に多く含まれています。
人でもギョウジャニンニク(葉)、ニンニクやタマネギ(球根)等と間違えて食べてしまい、死亡した事例もあるそうです。


菊
観賞用の菊に含まれるセスキテルペンラクトンという成分は、接触性の皮膚炎を引き起こします。

ナンテン
秋に赤い実をつけるナンテン、可愛らしい実ですが、その実に青酸配糖体という猛毒の成分を含んでいます(植物全体に含まれますが、実に多く含まれています)。
誤って食べてしまうと激しい下痢や嘔吐、痙攣、呼吸困難を引き起こし命に関わります。

ヨウシュヤマゴボウ
ヨウシュヤマゴボウは紫色の実で、ブドウの房のようになる植物です。
植物全体、特に根と実(種子)に有毒成分が多く含まれています。摂取すると激しい腹痛や下痢や嘔吐、痙攣等を引き起こします。根はゴボウに、実はブルーベリーに似ているので誤って食べないように注意が必要です。

ドングリ、栗、柿の種
硬くて大きいものであれば誤食により消化管に引っかかってしまい、消化管閉塞を起こす危険性がありますので、これらも注意が必要です。
栗のイガ、ひっつき虫
硬くトゲトゲしているため踏みつけて肉球を傷つけたり、口の中や目を傷つけたりする危険性があるので、散歩中に無理にそういったところへ入り込んでいかないように注意が必要です。
秋に気をつけたい植物:毒性と症状一覧
植物名 | 危ない部位 | 主な毒性成分 | 主な症状 |
|---|---|---|---|
ヒガンバナ | 全草(特に鱗茎) | リコリン、ガランタミン | 嘔吐、下痢、流涎、重症時は痙攣・麻痺 |
イチョウ | 種子(ギンナン) | ギンコトキシン | 嘔吐、下痢、震え、痙攣 |
ドングリ | 種子、若葉 | タンニン | 嘔吐、下痢、食欲不振、大量摂取で腎障害の可能性 |
クリ | イガ(殻) | ―(物理的刺激) | 口内や肉球の刺傷、食道・胃腸の閉塞 |
キンモクセイ | 花、葉 | 精油成分(軽微) | 大量摂取で嘔吐、下痢(一般的に毒性は低い) |
キョウチクトウ | 全草 | オレアンドリン等の強心配糖体 | 嘔吐、下痢、不整脈、震え、致死的リスク |
イヌサフラン | 全草(特に球根) | コルヒチン | 嘔吐、下痢、多臓器不全、重篤な中毒症状 |
キク | 全草(特に花、葉) | セスキテルペンラクトン | 皮膚炎(接触性) |
ナンテン | 葉、実 | ナンジニン(青酸配糖体) | 嘔吐、下痢、痙攣、呼吸抑制 |
ヨウシュヤマゴボウ | 全草(特に根と実) | フィトラッカトキシン | 嘔吐、下痢(血便)、腹痛、痙攣、呼吸困難 |
最後に
秋は植物の魅力が増す季節ですが、好奇心旺盛なペットたちにとっては、注意が必要なものが身近に潜んでいることも事実です。
「これを食べて大丈夫かな?」「これは歩いてもいい場所かな?」と、お散歩中にちょっと立ち止まって確認するだけで、未然に防げるトラブルはたくさんあります。
何かあってから慌てるよりも、まずは飼い主さんが知識を持って、愛犬・愛猫と一緒に笑顔で秋の季節を満喫してくださいね。
万が一「食べてしまったかも?」と不安なことがあれば、迷わず当院へご相談ください。
皆さんが、安心・安全に秋のお散歩を楽しめるよう応援しています!
三鷹アニウェル動物病院について
三鷹アニウェル動物病院は、三鷹市井口を拠点に日々の診療を行っております。
三鷹市・武蔵野市・小金井市・西東京市・調布市など、幅広い地域の方々にお越しいただいております。
「なんとなく元気がない」「いくつか気になる症状があるけれど、どこに相談したらいいかわからない」そんなときこそ、見逃されがちな小さなサインをていねいにくみ取りながら、その子にとって最もふさわしい方法を、一緒に考えていきます。
当院では、犬・猫・うさぎ・ハムスター・ハリネズミなど、幅広く診療を行っております。
総合診療を提供しており、内科や皮膚科、整形、眼科、腫瘍、歯・口腔、耳鼻科、泌尿器、呼吸器・循環器、消化器など幅広く対応しております。
予防接種やフィラリア症予防、避妊・去勢手術などもお任せください。
診療だけでなく、犬や猫、うさぎ等と暮らす上での行動や接し方などについても、多くご相談いただいております。
休診日を設けておらず、日曜・祝日も19時まで診療を行っております。どの曜日でも診療をお受けいただけますので、ご安心いただけたらと思います。
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